5年周年を記念する今回のUTSU-WA? のテーマは、ずばり「⑤」です。
とりわけ、自然哲学の思想「五行」に着目しました。万物は「木・火・土・金・水」の5つの元素からなるという古代中国が発祥の思想です。木は燃えて火を生み、火は灰となり土に還り、土の中に金属が宿り、金属は凝固する際に水が生じ、木は水によって養われる。それらの相互作用は、どちらかが強くても弱くても成り立たず、バランスによって保たれる。
うつわも、陶磁器は土を燃やして生まれますし、それらを彩る釉薬は鉱物からなるもの。ガラス器の原料もまた主に鉱物や灰であり、火をくぐり水のような表情を生みだします。
そして火と水で作られる料理を、うつわに盛り木(テーブル)を挟んで楽しむUTSU-WA? は、毎回、さまざまな相互作用によって、新しい「和/輪」=「縁」が生まれています。だから今回の「⑤」は「ごえん」と読む「ご縁」の会です。
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人参 牛蒡 桜海老 春菊のサラダ 橙々のビネグレット
白魚唐揚げ 聖護院かぶら 紫大根 獅子柚子 胡桃
マテ貝 紫白菜 赤葱とにんにくの煮込
仔羊 姫りんご 黄ビーツ ケールのロースト
五穀米 オリーブ キヌア ナッツ くこの実 ざくろ
洋梨 紅玉 アーモンドクリームのタルト
京都で陶芸を学び、石川の工房、益子の工房を経て2012年独立。染付の磁器、鉄絵の陶器、鮮やかな釉薬の陶器などさまざまな作風を持つ。親しみやすい絵付けとデザインでうつわ店だけでなくライフスタイルショップでも好評を得ている。1979年千葉県館山市生まれ
倉敷芸術科学大学で小谷真三氏に師事。卒業後は辻野剛氏のガラス工房「fresco」に入社。2013年、岡山で「ヒロイグラススタジオ」を立ち上げ、実家の米作りを手伝いながら制作する。GRICEシリーズは、原料に米を混ぜることでブルーに発色する花岡さんならではの作品。1982年岡山県備前市生まれ http://www.hiroyglass.com
京都の陶工高等技術専門校の陶磁器図案科で学んだのち、京焼窯元に絵付け師として勤務しながら、2009年、貸し工房にて作品制作をスタート。2015年滋賀県大津にて独立。古伊万里や中国のモチーフを描いた磁器とベトナムの絵付け陶器(安南手)、やさしさにあふれた植物&動物柄に定評がある。1981年大阪府生まれ
備前焼の作家・星正幸さんに師事したのち独立。長野に暮らしながら備前粘土を用いて焼締めの陶器を制作する。備前焼というと重厚な焼物のイメージが強いが、松本さんの手にかかるととてもモダン。プレート、マグカップ、ピッチャーなど普段使いできる形が嬉しい。東京生まれ
http://matsumotokaoru.com